ドームの天井弾

最長ホームランと言えば、有名なのは、近鉄のブライアント、東京ドームで放った一発。

1990年6月6日 東京ドームの日本ハム戦で角盈男投手から、天井スピーカーを直撃する一打を放ち、東京ドーム特別グランドルールにより本塁打に認定されました。
88年に開場した東京ドームだが、設計の段階で天井に当たらない様に設計されていた。その結果高さ58メートルの大飛球になるのが関の山。設計上は、このスピーカーに打球が当たるはずのない高さ、で作られていました。

実際の東京ドームの高さは61.7メートルだから、計算上は当たらないのだが、吊り下げられたスピーカーの高さは44.5メートルで、ここに当たる打球は170メートル飛ぶとされる。

この打球は、東京ドーム特別ルールでホームランと認定された。

2001年5月26日西武のアレックス・カブレラがダイエー戦で若田部からカウント1―1から投げた3球目を打った当たりは、左翼後方の文化放送の看板を越え、西武ドームを覆う天井を直撃した。ダイエーの捕手城島は「あの打席は3球ともフォーク、あんまり大きな当たりに、思わず笑ってしまいましたよ」と語った。飛距離は推定170メートル。

他にも、カブレラは2005年 6月 3日、横浜戦で、三浦投手から放たれた打球は、左翼席の天井上部にある通気孔を直撃してグランドに落ちた。推定180メートルと云われる。他にも中日のブランコが、広島戦でナゴヤドームの天井に当てている。

中日のパウエルが97年4月12日ヤクルト戦でナゴヤドームの5階席のスタンドに飛び込んだ。この一打も160メートルと推定された。

 

場外ホームラン編

阪急のブーマーが88年7月13日西宮球場の西武戦で左翼席の場外に放ったホームランも記録的だった。本塁からラッキーゾーンまで90メートル、そこから球場を区切っている塀まで71メートル、高さ7メートルのフェンスを越えたので阪急の広報担当は162メートルと発表した。

90年に大洋に在籍したマイヤーも超特大のホームランで話題を呼んだ。191センチ118キロの巨漢でまともに当たれば、ピンポン球の様に飛んで行った。

8月29日に横浜球場のヤクルト戦で打った当たりはあの高い左翼スタンドを越えて場外の公園に消えた。推定160メートルの声が出た。

近鉄のブライアントが90年10月9日、川崎球場でのロッテ戦で打ったホームランは、その春に5メートルを足して、25メートルまで高くしたネットを飛び越えて民家の後ろの庭に落ちた。推定160メートルと記録された。

ここまで外国人ばかりだが、西武時代の清原も92年の6月19日に藤井寺球場の近鉄戦で放った当たりは左翼場外の駐車場まで飛び160メートルと推定されている。


古き良き最長ホームラン

過去の最長ホームランで語り継がれてきたのは、西鉄の中西太が53年8月29日に平和台球場で放ったホームランである。6回裏に林義一の0―1から2球目を打った当たりは、スコアボードをかすめ、後方の森の中へ消えていった。推定162メートルとされる。

通算868本の本塁打を打った王貞治も、伝説的なホームランを放っている。64年の開幕の国鉄戦で金田投手から打った当たりは、右翼席場外に飛び出し、当時、後楽園の道路一つ隔てたローラースケート場の横にあったコーヒースタンドの屋根に当たった。150メートルは飛んだとされる。

73年の 8月 8日の川崎球場の大洋戦で放った2本のホームランは右翼後方にあった民家の庭まで達した。場外なので距離は不可能だが150メートルは飛んだと言われた。

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