桑田真澄~PL学園伝説②

曲がらないカーブ

1年生の夏、見事甲子園に出場しました。しかし、桑田は甲子園で勝つ自信は全くありませんでした。なぜなら、変化球が投げられなかったからでした。

「清水先生、カーブが曲がらないんです。」

「甲子園に行ったら曲がるから。」

いいか、普段から肘を廻しとけ!と一言。

寮で一緒に風呂に入った時も、「背中を流せ、右周りや!」「次は左周りや!」

「右手を使え!」

甲子園で、ノーアウトランナー無し、最初に何を投げるんだ「アウトローの真っ直ぐですか?」

アホかお前、風向きをちゃんと見んかい!甲子園は風を味方にするんや。

ライトに吹いてるのか、レフトに吹いているのか投げる前に確認せい!

それから初球を投げるんや!

曲がらないカーブが曲がった

そして甲子園の1回戦の所沢商業戦、試合前の投球練習中に、ボールが滑って抜けそうな感覚がしました。しかし、そのまま投げたら、上手くボールが抜けてカーブが曲がりました。

この時に、抜けるくらいの握りでカーブを投げる感覚を身に着けました。

そしてこの試合からカーブを使い始めました。

バックネット裏で、このゲームをみていた清水先生が試合後、桑田に言いました。

「どうや、桑田、カーブ曲がったやろ」

特別に速い真っ直ぐでなくても詰まらせる

この頃の桑田のピッチングはアウトローの真っ直ぐを中心に投げ、打者が踏み込んでくるとインコースをついて詰まらせる、これがこの当時の桑田の基本のピッチングでした。

これにカーブが加わりピッチングの幅が広がりました。

ストレートとカーブしか投げない

真っ直ぐとカーブだけで、抑えられないピッチャーはプロでもエースになれない。

これは桑田の持論でした。もう、この頃から、プロ野球のエースを目指していたのです。

PL伝説①

PL伝説③

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