1975年から78年の阪急ブレーブス

73年に西本幸雄が勇退すると、若き知将上田利治コーチが37歳で監督が就任した。

74年にプレーオフに敗退すると、この年のドラフトで速球王山口高志を獲得。

翌年、この山口が大車輪の大活躍をみせ、75年、エース山田久と並ぶ12勝を挙げ、優勝に大きく貢献。

足立光宏は大試合に強く、他の先発投手を含めて5人が二桁勝利。59完投を挙げた。

野手は、福本が盗塁王、加藤英司が打点王でMVP。ベテランの森本はいぶし銀の活躍、代打高井はチャンスでホームランを放った。

福本、大熊、ウイリアムスの鉄壁な外野守備陣、セカンド、マルカーノ、ショート大橋も強肩で何度も投手を救った。

日本シリーズでは広島に4勝2分けで、一蹴し、初の日本一。

翌年76年は宿敵長嶋率いる巨人と対戦し、3連勝から3連敗し逆王手をかけられたが、最後は足立光宏が好投し、終盤逆転勝ち。連覇を果たした。

それでも、オフには積極的に補強し、中日から島谷金二、稲葉光雄を獲得。

島谷は打率・325 稲葉は17勝6敗で最優秀防御率のタイトルを取り、蓑田浩二が主力となり、更に充実した戦力で3年連続日本一で黄金期を築いた。

キャッチャー中沢伸二

1B 加藤秀司

2B マルカーノ

3B 森本潔

SS 大橋

レフト  大熊忠義

センター 福本豊

ライト  ウィリアムス

投手 山田、足立、戸田、山口

9年連続日本一の史上最強チーム

読売ジャイアンツ

何と言ってもON砲が主役。しかし、脇役も見事に徹した。事実、ON以外に20本塁打、規定打席で3割を打った選手はいない。

監督の川上哲治、ヘッドコーチの牧野茂が「ドジャース戦法」を取り入れ機動力、犠打を駆使して勝利に導いた。ブロックサインや守備のフォーメーションを本格的に採用したのはこのV9時代の巨人である。

しかし、ONや柴田勲など、ドラフト前の自由競争時代に獲得した選手らが活躍したのは間違いない。

長嶋の現役最終年に74年にV10が途絶え、翌年、選手長嶋が去り、監督に就任し球団史上初の最下位となる。

センター 柴田勲

レフト  高田 繁

FB    王貞治

3B    長嶋茂雄

ライト  末次民夫

2B    土井正三

SS    黒江透修

キャッチャー 森昌彦

投手

堀内恒夫

高橋一三

城之内邦雄

金田正一

中村稔

宮田征典

関本四十四

倉田誠

86年から94年の西武ライオンズ

寝業師、根本陸夫が作り上げた常勝チーム。

管理野球の広岡達朗、森昌監督へと引き継ぐ。

プリンスホテルからチームリーダの石毛宏典が入団から始まった。その脇をドラフト外で秋山幸二、練習生の名目で伊東勤を獲得し、正捕手へ育て上げた。外国人はデストラーデ、台湾から、郭泰源、86年に清原和博を獲得。その後も工藤公康、石井丈裕を主力メンバーへ育てていく。

92年にはベストナインに8人が選出するなどタイトルを独占。あまりにも強すぎたことで面白みに欠けるという野球ファンもいた。

走攻守とバランスの良い選手を獲得し、育成していくやり方は現代の育成システムへと繋がっていく。

2B 辻発彦

ライト平野謙

センター秋山幸二

1B  清原和博

DH デストラーデ

SS  石毛宏典

レフト 安部 里

キャッチャー  伊東勤

3B 田辺典雄

主な投手

渡辺久信

工藤公康

郭 泰源

石井丈裕

東尾修

鹿取義隆

2021年の優勝チームはどこか?

今年2021年の優勝チームはどこか?

本命はやはりジャイアンツか?

菅野が残留したことによって、昨年同様に先発陣は安定し、更に3年目の戸郷、田口、サンチェス、メルセデス、そして横浜から移籍の伊納が加わり安定したローテーションを形成。中継ぎも中川、高梨と左腕に2枚、桜井、大竹、そしてデラロサに繋ぐ。

攻撃陣は、梶谷、新外国人のスモークが入り更に厚みを持つ。梶谷、坂本、丸、岡本、スモーク、その脇を吉川、松原らが続きどこからでも点が取れる重量打線が完成。

選手層も厚く、投手、野手ともに豊富。唯一の心配は抑えのデラロサか?

それに続くのは阪神タイガース

韓国で20勝した、アルカンタラ、元、ドラゴンズ(現在千葉ロッテ)で活躍したチェンウエインを獲得。西勇輝、高橋遥加、秋山拓己、青柳晃洋で形成。

アルカンタラは先発ながら、常時150キロを出し、コントロールも安定し活躍の可能性大。

藤浪晋太郎は先発希望だが、適正はセットアッパーか?抑えのスワレスに繋げば勝利は確実。

昨年打てなかった攻撃陣は、大山が一皮むけ、巨人の岡本を超える打棒を期待したい。将来は、ドラフト1位の佐藤、大山、井上の和製クリーンアップが見てみたい。

今年は、15年ぶりの優勝も夢ではない。

昨年Aクラスのドラゴンズは?

昨年同様、福、祖父江、マルチネスの3人のリリーバーがハマればドラゴンズも優勝の可能性はある。

大野雄大が昨年同様に活躍し、福谷、柳、若手の小笠原、梅津が加われば強力先発陣が完成。

攻撃陣の大島、ビシエド、高橋周平は安定し今年も成績は残すだろう。このチームは京田が鍵を握る。打棒が覚醒し、盗塁の意欲が出て来れば30盗塁ができる脚力を持つ。京田が強打になることを願う。

広島は抑えを誰にするのか?

中崎、一岡、が中継ぎが機能して、塹江、ケムナがセットアッパー。そして抑えのフランソアが鍵を握る。

打線の方は、西川の存在が大きい。球界随一のバットコントロールは誰もが認める。昨年覚醒した堂林、鈴木誠也は今年も故障さえなければ活躍は間違いない。先発は森下が柱となるが、野村祐介、九里に続く投手が見当たらず、投手陣は苦しいところ。ドラフト1位の栗林に期待したい。

DeNAはソト、オースティンが鍵を握る

梶谷の穴は、この男が埋める。高いポテンシャルを持ち、控えに甘んじてきたが今年がブレイクのチャンス。セカンドも大砲候補の細川、伊藤らが虎視眈々。ソトが計算できるだけに、オースティンが故障なく働き、佐野恵太が昨年並みの活躍が期待できれば面白い。

投手陣は今永の復活次第。3年目の東も故障からどれだけ、回復したのか? 石田、濱口、左腕の出来がシーズンを左右する。

ヤクルトが大穴

このチームの弱点は何と言っても投手陣。2年目の奥川、ベテランの石川、そして春先にトレードで獲得して先発陣が充実。そして抑えのマクガフが控えます。打線は、村上が筆頭に、山田哲人、覚醒した塩見が核弾頭。台風の目になるチームです。

パリーグはソフトバンクが筆頭

日本ハムから移籍したマルチネスの存在が大きい。そして、セットアッパーの杉山の加入。モイネロ、森のリリーフは今年も万全。3年目のシチュワートジュニアも面白い存在。野手はレギュラー陣が高齢になってきましたが、世代交代が今一歩進んでいるように思えません。その中でも大砲候補のりチャードに注目です。

田中将大のメディカルは?

楽天が新人早川の加入で、投手陣に厚みが出ました。野手は、島内、辰巳、と俊足で好打者が豊富で、浅村も健在。外国人がどれだけ働くのかにかかっています。田中将大は体調に問題がなければ、則本、田中、早川の先発3本柱が形成、抑えに松井裕樹が控え優勝も狙える戦力です。

佐々木朗希に注目

ロッテは、若手野手の藤原、安田、投手では佐々木朗希がローテーションに入れば面白い。160キロの投球が見たい、藤原の豪快なバッティング、外野守備も魅力的でスター選手の器で期待したい。マーティンというお手本も。

オリックスがダークホース

何と言ってもジャパンのエース山本由伸が健在。この大エースを打ち崩す選手がいるのか?2年目の宮城は今年、ブレイクの予感。この2人に左腕田島が続き、投手王国を築くかもしれません。野手では、紅林に注目です。2年目の外国人ジョーンズがどこまでやるか?

ライオンズは今年も山賊打線

機動力があり、重量打線でどこからでも得点が出来るチーム。とにかく投手陣の立て直しが急務。その中でも、今井達也がダルビッシュ並みの速球を投げ、スタミナも充分。コントロールにやや難がありますが、エースの風格が出てきました。先発陣が揃えば、セットアッパーの平良が160キロの速球で、ねじ伏せれば勝機が増える。

日本ハムは若手に切り替える年

戦力的に劣りますが、ここには将来有望な若手が目白押し。万波中正、野村佑希、浅間大基、清宮幸太郎。投手では伊藤大海がエースになる予感があります。新球場会場に向けて、自前でスター選手に育てることが急務です。

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