プロ入り初登板で1球勝利

横山貴明が思わぬ形でプロ入り初勝利を飾った。

2014年8月30日 楽天対ソフトバンク戦での出来事。

7回の表の1対1の同点、2死2塁のピンチに、マウンドに上がると今宮健太に初球をセンター前に運ばれヒットを打たれると、2塁ランナーが生還し得点を与えた。しかし、2塁を欲張った打者走者の今宮がセカンドで憤死。1点を献上したがチェンジとなった。

横山はそのまま、7回で交代したが、直後に楽天打線が爆発。大量8得点を挙げた。

結局そのまま楽天が勝利し、横山に白星が付き、1球を投げただけで勝利が転がってきた。

1球勝利は過去多数あり37人目だが、プロ初登板の1球勝利は史上初。打者走者がヒットで出塁後にアウトになった為、この時点では通算被打率10割で勝利したことになり、極めて珍しい記録である。

ヒーローでないことを自覚している、初勝利の横山はベンチ裏に現れ

「勝ちが付いた事はうれしいけど、それ以上に恥ずかしい」と答えている。

王貞治のバント2塁打

昭和39年5月5日、巨人広島戦のダブルヘッダーの第一試合。

広島の監督白石勝巳は、王貞治が打席に入ると、野手を右半分に野手6人を集める、いわゆる王シフトを敷いた。

三塁手はショートのすぐ左、ショートは2塁ベースの右側、2塁手は1塁ベースより、一塁手はベースの一塁線ギリギリに守った。

王の打球がライト方向に偏ることから編み出した戦術。レフト方向をがら空きにする極端なシフトを敷いた。

王は2日前の阪神戦で4打席連続ホームランを放っており、この試合の1打席目に5打席連続ホームランの記録がかかっていた。この戦法はものの見事に当たり、4打席無安打に抑えた。しかし、第2試合目の7回にバックスクリーンの右側に同点打を放った。

白石監督は王ほどのバッターはシフトを敷いたって役に立たないと思っていたが、流し打ちをさせることによってフォームを乱し、元に戻るのに時間がかかると思い作戦を実施した。

その後も王シフトは続いた、本来なら1、2塁間を抜けるあたりがセカンドゴロになったり、センター前に抜けるあたりがショートゴロになったりしたが、王は流し打ちの誘惑に負けることなく自分の打撃を貫いた。

しかし、同年の7月15日の広島戦で王は、珍しく3塁戦にセーフティバントを試みた。

打球は、三塁線を転がり、ベースの内側を通過して無人のファウルグランドに転がった。王シフトをしていた内野手は誰も追いつかず、ボールが転々としている間に王は悠々と2塁に到達した。

しかし、バントを試みた王は「相手がいないところを狙うのは、気持ちのいいものではない」とコメントしている。

出典 Wikipedia Public domain

プロ野球B級ニュース事件簿 日刊スポーツ出版社

スタンドからウイスキーの空き瓶を投げられ退場

1964年7月12日川崎球場での出来事

9回の表の巨人の攻撃が始まる直前。レフトの守備に就いていた長田幸男左翼手、目がけてウイスキーの空き瓶が飛んできた。幸い当たる事がなかったが、マナーの悪い観客に激怒した長田は観客に向って「その男を捕まえてくれ」と言ったが、その男は慌てて逃げ出した為、フェンスをのぼって観客席の中へ。

まもなくその男は警備に当たっていた川崎職員に取り押さえられ、長田も現場付近でファンとしばらく話した後、グランドに戻った。

ところが線審の松橋慶季は長田選手に退場を命じた。これは、試合中に観衆に話しかけたり、席を同じくしたり、スタンドに座る事を禁止したりする事は野球規則に反するとした。

再びスタンドは騒然とした。

大洋の三原監督は10分間の抗議をしたが受け入れられず、長田も「守っている時に、紙コップ、そのあとにいきなりウイスキーの空き瓶が飛んできた、もし当たったら怪我をしてしまう、観客に対して、誰かそいつを捕まえてくれと頼んだが無視されたので自分が捕まえてスタンドに飛び込んだ」と訴えたが聞き入れてもらえず、結局退場。

男は、自分の名前を言えないほど酔っていたと言い、

ウイスキーだけに水を差された格好となった。

しかし、9回の裏、2点負けていた大洋は、金光秀憲の左中間への2塁打とクレスの犠牲フライで同点に追いつき、4番桑田武がセンター前ヒットを放ち見事サヨナラ勝ち。

プロ野球B級ニュース事件簿 日刊スポーツ出版社

PAGE TOP