もうこんな記録は2度と起こらないでしょう。 2005年8月27日インボイスSEIBUドームで行われた西武対楽天戦での試合。
この試合、先発西口が楽天打線を9回まで、ヒットはおろか一人のランナーも出さず、ノーヒットノーランいや、パーフェクトに抑えていました。ところが相手先発投手の一場も絶好調で、西武打線を9回まで0に抑えていた為、大記録達成とはなりません。
完全試合を達成者は15人
日本プロ野球が始まって、第一号は藤本英雄から94年の槙原寛己まで、15人いますが9回までパーフェクトに抑えながら完全試合を達成できなかったのは、この西口文也だけです。
さぞかしがっかりした球場のファンもいたでしょうが、逆に滅多にお目にかかれないケースで日本プロ野球史上初の出来事。
この試合の希少性の方が貴重だと思われます。
一場の荒れ球を打てず
この試合、9回表、酒井をライトフライ、ロペスを三塁ゴロ、藤井をショートゴロに打ち取り、その裏西武が1点でも取れば、完全試合達成となりますが、楽天の一場の荒れ球を打てません。
そして延長10回の表、先頭の沖原に124球目をライト前にヒットを打たれ、大記録は途絶えました。しかし、西口は後続を抑え無得点。その裏、石井がタイムリーツーベスを放ちサヨナラ勝ち。
16勝目を挙げた西口は「僕には縁がない」とコメントを残し、苦笑いを浮かべました。
3度目の正直とはならず
今年5月13日のジャイアンツとの交流戦でも、9回2死までノーヒットノーランに抑えていましたが、清水にホームランを打たれ、2002年8月26日のロッテ戦でも9回2死から小坂にヒットを打たれ、ノーヒットノーランの夢を打ち砕かれています。
しかし、今回はノーヒットノーランではなくパーフェクトに…。
ツキの無さをとも今回で縁が切れると思いましたが、「2度ある事は3度ある」とは言え、野球ファンには残念でなりません。
上には上がいる
ちなみにメジャーリーグでは、1959年にピッツバーグ・パイレーツのH・ハディクスがブレーブス戦で延長12回までパーフェクトに抑えながらも、13回の裏にサヨナラホームランを打たれ、負け投手になったケースもありました。
いやはや、野球には信じられない出来事が起こるものですね。
参考文献 週刊ベースボール2005年 9月12日号